“家族とも友達とも旅行とか行ったことなかった。
修学旅行とかも行ったことなかったから。
その代わりに300万のタワーをすることにもなっちゃったけど。“
2025.3/1 森田 あすか＝取材・文 / interview & text by Asuka Morita
橘ジュン＝校正 / Content Editor by Jun Tachibana KEN＝写真 /photography by KEN
※写真はイメージです。本文の内容とは関係ありません。 photo is an image. They are not related to the content of the text.
「今日学校、いけなくて。親に言わずに休んだんです。
市販薬をODして体調悪かった。
親に言っても怒られるだけで、腹立ってサボってしまいました。
でもいくところなくてカラオケ行って、罪悪感でまたODしちゃった
2日に1回はしてるような気がします
薬買うお金はSNSで知り合った男の人と通話したり服きてない写真送って、アマギフもらったりしてる。
特定の人がいて繋がらない時は別の人。大体成人してる大人。
寂しいときに話せると嬉しい。眠れない時も気が紛れる。
写真送ったり、ビデオ通話で見せたりそういうことしたら、
好きって言ってくれたり優しくしてくれるんです。
犯罪ですよね、それはわかってます。
本当はこんなことしたくないし気持ち悪い。
なのになんとなく寂しさが埋まるというか。
私が女子高生だから優しくしてくれて構ってくれることも分かってる。
だから終わった後虚しい」
心の居場所を求めて自傷行為をしたり、SNSで出会いを求める。
寂しい気持ちを埋めたくて、SNSで知り合った人と通話をしていただけだった。
優しい言葉をかけてくれる人を求める彼女に、
相手の人が求めていたのは通話だけではなかった。
求められることは “したくない” こと。
男の人が求めることを気持ち悪いと思うのに、
必要としてもらうために、寂しい気持ちを埋めるために、優しい言葉をかけてもらうために投げやりになった。
「ビデオ通話してるときに制服着てって言われて、着たり。
本名は言ってないけど、
よく使う駅は教えたし特定しようと思えばできると思う。
画面録音とかされて他のサイトに流されてそうですよね？笑
もう自分で笑えます、笑
ほんと、自分でも馬鹿だと思うんですけど。
もうどうでもよくて…。
今度会おうって誘ってくれてて、会おうとも思ってます」
「その人は、学校サボったって言っても、
リスカ跡見ても、ODしたって言っても、何も怒らない。
むしろいつも大丈夫？って心配してくれるんですよ。
優しい人です。本心かは知らないですけどね、、」
危険さにも気がついていて、気持ち悪さも感じている。
優しい言葉は本当じゃないんじゃないかと疑いながらも、
寂しさにはかなわなくて求められることをしてしまうのかもしれない。
彼女は頻繁に私たちに連絡をくれるわけではなく、
時々思い出したかのように連絡をくれていた。
1年ぶりだっただろうか。久しぶりに話しをした時、
高校を中退し、パパ活やAVなどで稼ぎながらネットカフェ暮らしをしていた。
