2025-07-01

揺れ動く時を重ねて

15
今日は、弟の誕生日だったよ。お母さんもお父さんも笑ってた、おめでとうって。羨ましくて。弟、恨んじゃったよ。おめでとうとも言ってあげれなかった。弟何にも悪くないのに。最低だね私。毎日毎日、自分に対しては産まなきゃ良かったのにとか、私は苦労して育てたのに。とかばっかり。

いつも自分だけ仲間外れ。なかなか親の理想に添えないのが悪いの?楽しそうに今も3人で話してるよ。笑い声、話し声がイライラする。苦しい。誰かに必要って言われたい。私、存在しないほうがよかった?死にたくてどうにもできなくなって刺して死のうとおもったんだけど無理だよね。私そんな度胸ないもん、口ばっかり。結局何もできない。だから、死ねないよ。消えたいよ。

16歳
生きてるって何?自分が生きてるのかわからない。いつになったら自分が生きてるって感じられるの。身体は生きてても心が死んでる。誰といてもずっと孤独だし何してても楽しいと思えない。ねー、私っておかしいのかな?自分が存在してたこと忘れられそうで怖い。てかそもそも自分でさえ自分が生きてるかどうかわからないんだから覚えててくれる人なんていないよね。なんかさ、こんな人間生きてていいのかな。いっそのこと生まれてこなかったことにしたい。

17
信じた数と裏切られる数って同じだなぁ、
って、なんか、悲しくなる。面談、またいきたいです。

18
孤独感強すぎてしにそう。生きてるのがつらい。
毎日が無音で白黒の世界にいるみたい、
何も感じずに生きれたら楽なのにな、って。
親が間違ってるとは思えなかった。
だから、児相に相談できなかった。

過去の傷が邪魔をする。やっと埋まったと思った孤独感とか、少し立ち直れたと思った時も。どうせ裏切られる。離れてく。とか、悪い方ばっか考えてまた、もとどおり。
常に何かに悩んだり、恐れたりしながら生きてることに疲れた。少しでいい、一瞬でいいから生きててよかった。と思える瞬間が欲しい。常に空っぽで満たされないって気持ちが先に来て頭の中がいっぱいすぎて苦しい。
どうしたら上手く生きれますか、
高校卒業してから毎日怖くてしかたない。
3週間くらい前に卒業したけど、
高校生って守られた枠が外れてしまったのが怖い。
誰かといても孤独感と疎外感が強くて埋まらない感覚が
いつまでも消えなくてどうしたらいいかわからない

19
大学2年で大学生半分終わるのに入学から遠隔授業ばかりで全然登校もできず。人との関わりほぼないから学生って感じでもなく。自分だけじゃないのわかってるけどただひたすら孤独。
学校もずっと嫌いだったけど唯一の安全基地だったから、
いま、どこにも休める場所や逃げ場がなくてつらい。
年齢に心が全く追いつかなくてずっと苦しくて寂しい。
けど頼れる人もいなくてどんどん溜まっていくだけで限界。
私はいつになったらちゃんと生きられるんだろう、
自分の気持ちが自分で全然整理できなくて自分が憎い。
あと数ヶ月で20歳になってしまうの怖い。
生きれば生きるほど孤独になるし、生きづらくなる。

20
何に悩んでるかわからないの続きすぎて苦しい。
色んな感情、間違った埋め方して気づいたら勝手に傷ついて、って。繰り返し続けて、堕ち続けて、心も体もただ汚れていくだけで、自分の事なのに自分が全く理解できない。
でも寂しくて、ずっと独りな気がして抜けられない。
何でこんな人間が生き延びてしまってるんだろ、
汚くて、怖くて、情けなくて、消えたい。

ルカはいつもずっと孤独を抱えていた。居場所を探していた。
自分が傷付く形で一時的に孤独を埋めようとし、一時的な居場所を見つける。
そうするしかなくて、ずっとそうやって過ごしてきたルカにとって、安全な居場所を選ぶほうが怖くなっていった。


そんな場所を知ってしまったら
”どうなってもいい自分” に戻れなくなるんじゃないか

自分はそこにはまることができないんじゃないか

どうせだめになるんじゃないか

見捨てられるんじゃないか

失敗したくなくて、怖くて不安になってしまう。
希望を持ち期待してしまったその先の、だめになったときのつらさをルカは知っているからだ。
それなら今居る場所に、このまま居たほうがいい。
ずっとそうやって生きてきたルカが、何年もの時間をかけて、少しずつこちら側へと橋を渡ってきてくれたことは大きい。
戻らなくてもいいように、何ができるだろうか。
ルカにとって橋はまだ続くと思う。


ゆらゆらと不安定な橋を渡ってでも、
同じようにどこかで繋がり続け、
誤魔化すことなく、ルカ自身が望み選んだその先に、
少しでもほっとできる瞬間があることを願っている。


竹下奈都子=取材・文 / interview & text by Natsuko Takeshita
NPO法人BONDプロジェクト事務局長。横浜国立大学経営学部中退。在学時に、NPO法人BONDプロジェクト設立前のVOICESマガジンの活動に出会い、若年女性の居場所や支援活動の必要性を感じ、2009年NPO設立時より活動に携わる。業務全般を行っている。
※写真はイメージです。本文の内容とは関係ありません。 photo is an image. They are not related to the content of the text.

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